小林政広インタビュー 『日本の悲劇』



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決めたことをやり遂げる人間、
日本の縮図としての小さな家族

仲代達矢を主演に迎え、老人と孫娘の絆を描いた『春との旅』(10)で数多くの賞に輝いた小林政広監督。新作『日本の悲劇』の主人公は、古い平屋に二人で暮らす老父とその息子だ。妻子に去られた失業中の息子は、老父の年金に頼って生活している。自分が余命幾ばくもないことを知った老父は、自室を閉鎖し、食事も水も摂らなくなる。

『春との旅』の後で、仲代さんからもう一本作ろうと言われていたんです。『春との旅』はこれまで自分が作ってきたものとは少し毛色が違っていて、それでわりと日本で評価されたので、どうせなら全然違うものをやりたい、また元に戻りたいと思っていました。そんな時に年金不正受給事件のニュースを見て、そんなことがあるんだとちょっと驚いたのが始まりです

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