「キネマ旬報」の『90年代アメリカ映画100』書評



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「あまりにも近すぎあまりにも遠いディケードの貌」

「キネマ旬報」2012年6月下旬号(6月5日発売)に、上記タイトルで『90年代アメリカ映画100』の書評が掲載されています。評者は大久保清朗さんです。

“90年代”という時代に対する考察からはじまり、本書の全体から細部までを見通しつつ、方向性や特徴をおさえていただきました。生井英考さんや町山智浩さんのコラムに加え、筆者や大森さわこさんのカタログ原稿にも言及されています。

本書のご購入を検討されている方はぜひご一読を!

『90年代アメリカ映画100』

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『アジア映画の森――新世紀の映画地図』に寄稿しています

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進化しつづけるアジア映画を網羅した決定版ガイドブック登場!

東は韓国から西はトルコまで、アートからエンターテインメントまで、アジア映画を国別の概論、作家論、コラムなどで網羅したガイドブック『アジア映画の森』が出ました(2012年5月31日発売)。

表紙は、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の『ブンミおじさんの森』。いいですねー(筆者が劇場用パンフレットに書いた『ブンミおじさんの森』レビューもぜひお読みください)。

執筆者は以下の方々です。麻田豊/アン・ニ/石坂健治/市山尚三/稲見公仁子/井上徹/宇田川幸洋/浦川留/大場正明/岡本敦史/金子遊/金原由佳/葛生賢/斉藤綾子/佐野亨/白田麻子/杉原賢彦/鈴木並木/諏訪敦彦/夏目深雪/野崎歓/野中恵子/萩野亮/梁木靖弘/クリス・フジワラ/古内一絵/古川徹/松岡環/松下由美/門間貴志/四方田犬彦(敬称略)。

『アジア映画の森――新世紀の映画地図』(作品社、368ページ)

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『ファミリー・ツリー』劇場用パンフレット



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ジョージ・クルーニー主演の話題作!5月18日(金)ロードショー

本年度アカデミー賞で脚色賞に輝いたアレクサンダー・ペイン監督の最新作『ファミリー・ツリー』の劇場用パンフレットに、「連綿とつづく生の営み」というタイトルで、これまでのペイン作品(『ハイスクール白書 優等生ギャルに木をつけろ!』『アバウト・シュミット』『サイドウェイ』)を踏まえて新作の魅力を探るコラムを書いています。

ペイン作品といえば、人生の危機に直面した主人公の姿がすぐに思い浮かんできますが、筆者は、もうひとつ、まったく違った共通点があるところに興味を覚えていました。そして、『ファミリー・ペイン』では、これまであまり目立たなかったその共通点が、より明確になっています。コラムでは、そのあたりから作品の魅力に迫っています。

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『アーティスト』 劇場用パンフレット

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サイレント映画から新たな魅力を引き出す現代的なアプローチ

第84回米アカデミー賞で、作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)など5冠に輝いたサイレント映画『アーティスト』。4月7日より全国ロードショー公開になるこの作品の劇場用パンフレットに上記のタイトルで作品評を書いております。

実際に作品を観るまでは、サイレント映画がなぜこれほど話題になるのか正直、不思議に思っていましたが、かつてのサイレント映画を現代に甦らせただけの作品ではないし、ハリウッドへのオマージュや、男優と女優のロマンス、芸達者な犬以外にも魅力を持った作品です。

冒頭の新作上映会では、俳優たちが上映後の舞台挨拶のためにスクリーンの裏で待機しているのですが、そこでわざわざ「舞台裏につき私語禁止」という標語を映してみせたときに、これは音や音楽を意識させる巧みな話術が見られそうだと思ったら、本当にそういうことになっていました。

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『90年代アメリカ映画100』ついに完成!



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いま見つめ直す世紀末の風景
いよいよ2012年4月3日発売

たいへんお待たせいたしました。昨年末に出た『80年代アメリカ映画100』につづきまして『90年代アメリカ映画100』がようやく完成いたしました。『80年代~』のバラエティ感覚や充実度とはまたひと味違った“エッジ”のある本になっているのではないかと思います。コラムの執筆陣については、以下の表紙の帯をご覧ください。表紙の画像については説明不要ですね。裏は見てのお楽しみということで(筆者も主編の佐野亨さんもすごく気に入っている画像です)。

それでは内容の方を簡単に紹介させていただきます。まず、筆者の「アメリカ社会総論」と粉川哲夫さんの「アメリカ映画のメディア的側面」、そして町山智浩さんの「アカデミー賞作品賞に見るアメリカ映画界の様相」は、『80年代~』と対になっておりますので(町山さんの場合は、既刊の『ゼロ年代~』でも同じテーマを担当していただいています)、あわせてお読みいただくとさらに視野が広がるかと思います。

『90年代アメリカ映画100』(芸術新聞社)

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