今週末公開オススメ映画リスト2011/02/03+α

週刊オススメ映画リスト

今回は『ザ・タウン』『再会の食卓』『心中天使』の3本です。

おまけとして『ウォール街』の続編『ウォール・ストリート』とブラッド・アンダーソン監督の『リセット』の短いコメントをつけました。

『ザ・タウン』 ベン・アフレック

ベン・アフレックの監督第2作。強盗が家業のように引き継がれている共同体。そんな共同体が内部と外部の双方から崩壊していくことが、このドラマをより印象深いものにしている。詳しいことは『ザ・タウン』レビューをお読みください。

『再会の食卓』 ワン・チュエンアン

前作『トゥヤーの結婚』とこの『再会の食卓』。二作つづけて二人の夫を持つヒロインの物語を映画にする監督などそうそういるものではない。そういう家族のかたちが、個人と社会や歴史を深く結びつけ、複雑な感情が描き出される。詳しいことは『再会の食卓』レビューをお読みください。

『心中天使』 一尾直樹

名古屋を拠点に活動する一尾直樹監督の新作。異なる場所で暮らす三人の主人公の心に、時を同じくして空から「なにか」が降ってくる。そして、繋がるための新たな空間や回路が開かれる。コミュニケーションの変化は世界をどう変えていくのか。詳しいことは『心中天使』レビューをお読みください。

以下はおまけのコメント

『ウォール・ストリート』 オリヴァー・ストーン

2月5日発売の「ENGLISH JOURNAL」2011年3月号で、俳優/プロデューサーとしてのマイケル・ダグラスの軌跡、『ウォール街』と『ウォール・ストリート』の背景やゴードン・ゲッコーの立場に違いについて書いています。

『リセット』 ブラッド・アンダーソン

大停電を機に人々が消失し、世界が闇に飲み込まれていく。四人の登場人物たちが生き残っていることにはなにか特別な意味があるのか、それとも単なる偶然なのか。それがわからないと、黒沢清監督の『回路』のように、生者と死者の世界の境界、光と闇の境界が曖昧になる。再び母親や子供と一緒になれるなら、闇に呑み込まれることも救いとなる。