『津軽百年食堂』『コリン LOVE OF THE DEAD』試写



試写室日記

試写を2本観た。

『津軽百年食堂』 大森一樹

弘前から見える岩木山がたまらない。筆者が登りたい山の上位にランクしている。というように書くと映画と関係がないことのようだが、大森監督の『わが心の銀河鉄道~宮沢賢治物語』に岩手山があったように、この映画に岩木山があると考えるべきだろう。

『コリン LOVE OF THE DEAD』 マーク・プライス

試写室で隣の席に荷物を置いていたのは中山治美さんだった。上映が始まるまで、キアロスタミやパナヒなどイラン人の監督のことをいろいろ話していた。

制作費わずか45ポンドで作られたというゾンビ映画。ホラーとして見せようとしている感じはしないし、ゾンビと化した若者のわずかに残る記憶や意識を描きつつも、ありきたりなドラマにはなってしまわない。細部にこだわったカメラワークや編集、そしてなによりもゾンビの生態を観察しているかのような距離が異質な空気を醸し出している。