今週末公開オススメ映画リスト2011/01/20



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週刊オススメ映画リスト

今週は『完全なる報復』、『ソウル・キッチン』、『180°SOUTH/ワンエイティ・サウス』、『フード・インク』の4本です。

『完全なる報復』 F・ゲイリー・グレイ

突然自宅に押し入ってきた二人組の強盗犯に腹部を刺され、妻と娘を殺害されたエンジニアのクライド(ジェラルド・バトラー)。フィラデルフィアで飛び抜けた有罪率を誇る敏腕検事ニック(ジェイミー・フォックス)は、証拠が十分ではないと判断、主犯格の男に極刑を求めず司法取引を行い、数年の禁固刑の有罪を勝ち取る。

裁判からあっさり10年が経過し、犯人たちが残酷な方法であっさりと殺害され、クライドが拘束される。その後にいったいどんな物語が展開していくのか。このような事件から始まる物語は、“復讐”か“喪”へと向かう。アメリカ映画であれば圧倒的に復讐だが、この映画はさらにその先に踏み出す。

実はクライドはあるスペシャリストで、10年間を費やして綿密な計画を練り、刑務所のなかから司法取引に関わった人間たちを次々と殺害していく。しかし、これは復讐や報復とは違うのではないか。クラウゼヴィッツの『戦争論』が引用されるが、それは敵の力の中心に戦力を集中するという戦略だけを意味するのではなく、「戦争は政治の継続」が意識されているからだだろう。

これは決して悪い意味ではないが、結末がどこか割り切れない印象を与えるのは、クライドとニックの土俵がずれているからだ。ちなみにこの映画は、復讐を超えた政治に向かうだけでなく、わずかだが喪にも向かう。逃げ場のない閉ざされた空間、残された数十秒のなかで、クラウドは死者と向き合うことになるからだ。

『ソウル・キッチン』 ファティ・アキン

トルコ系ドイツ人監督ファティ・アキンのコメディ。詳しいことは、『ソウル・キッチン』レビューをお読みください。

『180°  SOUTH/ワンエイティ・サウス』 クリス・マロイ

アウトドアと環境問題に関心のある方に特にオススメ。詳しいことは、『180°SOUTH/ワンエイティ・サウス』レビューをお読みください。

『フード・インク』 ロバート・ケナー

エリック・シュローサーの『ファストフードが世界を食いつくす』を土台に、マイケル・ポーランの『雑食動物のジレンマ』の視点も加え、ドキュメンタリーとしてヴァージョンアップしたような作品。詳しいことは、『フード・インク』レビューをお読みください。