『イノセント・ガーデン』 映画.com レビュー+ベルイマン

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宿命と意志がきわどくせめぎ合う、パク・チャヌクの揺るぎない世界

「映画.com」の5月22日更新の映画評枠で、上記のようなタイトルで、5月31日公開のパク・チャヌク監督ハリウッド・デビュー作『イノセント・ガーデン』のレビューを書いています。

脚本を書いたのはTVシリーズ「プリズン・ブレイク」でブレイクしたウェントワース・ミラーですが、『オールド・ボーイ』『渇き』にも通じるところがあるパク・チャヌクの世界になっています。細部へのこだわりがすごいです。

ドラマに漂う冷たく、謎めいた空気と共鳴するクリント・マンセル(+フィリップ・グラス)の音楽、ヒロインが履く靴へのフェティシズム、触感まで生々しく伝わってくるかのような視覚や音響の効果など、映画が終わったあとはしばらくゆらゆらした感覚が残ります。


そのパク・チャヌクともちょっと関係しているので、「イングマール・ベルイマン3大傑作選」にも触れておきます。プレスやパンフ用に、ベルイマンに影響を受けた作家たちについての原稿を書いています(たぶん近いうちにネットでも公開されると思います)。

ベルイマンに影響を受けた作家というと、ウディ・アレン、ジャン=リュック・ゴダール、アンドレイ・タルコフスキー、スタンリー・キューブリック、ロバート・アルトマン、デヴィッド・リンチ、ラース・フォン・トリアーなどが思い浮かびますが、このテキストでは他に、マイケル・ウィンターボトムやアトム・エゴヤン、パク・チャヌクなども取り上げています。

個人的には『イノセント・ガーデン』も、過去と現在の繋がりや表現など、ベルイマンに通じるところがあると思います。

それでは、「映画.com」の『イノセント・ガーデン』レビューをお読みください。