『海洋天堂』 『アリス・クリードの失踪』 『いのちの子ども』試写

試写室日記

本日は試写を3本。

『海洋天堂』 シュエ・シャオルー

『北京ヴァイオリン』の脚本家として注目を集めたシュエ・シャオルーの監督デビュー作。撮影はウォン・カーワイ作品でおなじみのクリストファー・ドイル。主演はアクションを封印したジェット・リー。末期癌で余命いくばくもない父親が、ひとり残される自閉症の息子のために奔走する。

単に親子の絆を描くだけではなく、自閉症の息子という“他者”の世界が意識されている。この映画のなかでは、自閉症の世界は海の世界として表現される。父親が勤める水族館の水槽のなかを自由に泳ぎ、水中から父親を見る息子と、水槽のガラスを隔てて息子を見る父親。

その壁がどのように消し去られるのか。映画は海で始まり海で終わるが、その間に海が象徴するものが変わっていく。

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