今週末公開オススメ映画リスト2012/04/26

週刊オススメ映画リスト

今回は、『ル・アーヴルの靴みがき』『孤島の王』『ジョイフル♪ノイズ』の3本です。

『ル・アーヴルの靴みがき』 アキ・カウリスマキ

『街のあかり』(06)以来、5年ぶりの新作。『ル・アーブルの靴みがき』試写室日記の方にいろいろ感想を書きましたので、まずはそちらをお読みください。

現在発売中の「CDジャーナル」2012年5月号に、「カウリスマキの神学」というタイトルで本作品のレビューを書いておりますので、ぜひお読みください。

試写室日記では、この新作でカウリスマキが新たな次元に踏み出していて、そこには昨年末に公開されたレイ・マイェフスキの『ブリューゲルの動く絵』(11)に通じる視点があるといったことを書きました。いったいどう繋がるのか首を傾げた方もいらっしゃるかもしれませんが、はったりをかましたわけではありません。「CDジャーナル」のレビューでは、『ブリューゲルの動く絵』も引用し、繋がりを明らかにしております。

『孤島の王』 マリウス・ホルスト

ノルウェーで活躍するマリウス・ホルスト監督の長編第4作。『孤島の王』レビューをアップしましたのでまずはそちらをお読みください。

矯正施設の院長を演じているのは、ラース・フォン・トリアーの『メランコリア』(11)やデヴィッド・フィンチャーの『ドラゴン・タトゥーの女』(11)にも出演しているスウェーデン生まれのステラン・スカルスガルド。

『ある愛の風景』『アフター・ウェディング』『悲しみが乾くまで』『未来を生きる君たちへ』というスサンネ・ビア作品やトーマス・アルフレッドソンの『ぼくのエリ 200歳の少女』などでも知られるヨーハン・ソーデルクヴィスト(ヨハン・セーデルクヴィスト)が手がけた音楽も印象に残る。

『ジョイフル♪ノイズ』 トッド・グラフ

『キャンプ!』で監督デビューしたトッド・グラフの長編第3作。まずは『ジョイフル♪ノイズ』試写室日記をお読みください。

劇場用パンフレットに「トッドが喚起した心と声のフュージョン」というタイトルで作品評を書いておりますので、ぜひお読みください。

試写室日記に書いたように、ユダヤ系でニューヨーク出身のグラフが、聖歌隊のリーダーだった母親をモデルに書いた作品でありながら、ゴスペルの聖歌隊の物語で、南部を舞台にしているのが興味をそそるところですが、劇場用パンフレットの原稿ではその背景も明らかにしています。