『美術館を手玉にとった男』 記事



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30年間贋作を制作し、資産家や神父を装って美術館に寄贈し続けた男

ニューズウィーク日本版のコラム「映画の境界線」の第8回(10月30日更新)で、サム・カルマン&ジェニファー・グラウスマン監督のドキュメンタリー『美術館を手玉にとった男』(14)を取り上げました。スティーヴン・スピルバーグの『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(02)と対比しつつ作品の魅力に迫るような内容になっています。

コラムをお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。

30年間贋作を制作し、資産家や神父を装って美術館に寄贈し続けた男|『美術館を手玉にとった男』

ドイツ映画 『顔のないヒトラーたち』 記事

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「過去の克服」に苦闘するドイツを描く実話

ニューズウィーク日本版のコラム「映画の境界線」の第5回(9月18日更新)で、実話に基づくジュリオ・リッチャレッリ監督の『顔のないヒトラーたち』(14)を取り上げました。

ドイツの歴史認識を変えたアウシュヴィッツ裁判までの若き検事の苦闘が描かれています。コラムは、映画化(『愛を読むひと』)もされたベルンハルト・シュリンクのベストセラー『朗読者』の物語との関連性から、この映画のアプローチを掘り下げていくような内容になっています。コラムをお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。

「過去の克服」に苦闘するドイツを描く実話|『顔のないヒトラーたち』

パオロ・ソレンティーノ 『グレート・ビューティー/追憶のローマ』 レビュー



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永遠と喪失の狭間で

スイスにあるホテルを舞台にしたパオロ・ソレンティーノ監督の『愛の果てへの旅』(04)には、ホテルのラウンジで主人公の近くに座っている女性客が彼女の友人に、フランスの作家セリーヌの『夜の果てへの旅』の一節を読んで聞かせる場面があった。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』は、同じ小説の冒頭部分の引用から始まる。このセリーヌの言葉はドラマと深く結びついているが、まず注目したいのは旅への言及だ。

ソレンティーノは、主人公の内なる旅を繰り返し描いてきた。ある事情で8年もホテルに幽閉されている『愛の果てへの旅』の会計士、寝たきりの母親と暮らす『家族の友人』(06)の高利貸し、ダブリンで世捨て人のように暮らす『きっと ここが帰る場所』(11)のロックスター。彼らは人を寄せつけず、まるで固まってしまったかのように単調な日々を過ごしているが、予期せぬ出会いや家族の死をきっかけに心が動き、内なる旅を通して自分が何者なのかを発見していく。ソレンティーノは、そんな旅をシュールな映像と変化に富む音楽で鮮やかに表現してきた。

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パヴェウ・パヴリコフスキ 『イーダ』 レビュー

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“アンナ”が“イーダ”になるためのイニシエーション

パヴェウ・パヴリコフスキの新作『イーダ』は、1957年にワルシャワで生まれ、14歳の時に共産主義のポーランドを離れたこの監督が、初めて祖国で作り上げた作品だ。

物語の背景は1962年のポーランド。戦争孤児として修道院で育てられ、修道女になる準備をしていた18歳のアンナは、院長から叔母のヴァンダが存命していることを知らされる。検察官でありながら、酒に溺れる乱れた生活を送るヴァンダは、唯一の親類を訪ねてきたアンナに、彼女がユダヤ人で、本名はイーダ・レベンシュタインであることを打ち明ける。そして二人はそれが宿命であったかのように、歴史の闇に分け入り、家族の死の真相に迫っていく。

陰影に富むモノクロ、スタンダード・サイズの映像、徹底的に削ぎ落とされた台詞や構成、ホロコーストや共産主義をめぐる歴史の闇、アンジェイ・ワイダを筆頭とする“ポーランド派”やポーランド・ジャズの黄金時代へのオマージュ。この映画は、これまでのパヴリコフスキ作品とはまったく違うように見えるが、実はしっかりと繋がっている。

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『グレート・ビューティー/追憶のローマ』 劇場用パンフレット



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永遠と喪失の狭間で

2014年8月23日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国ロードショーになるパオロ・ソレンティーノ監督の新作『グレート・ビューティー/追憶のローマ』の劇場用パンフレットに、上記のようなタイトルで作品評を書いています。第86回アカデミー賞で最優秀外国語映画賞に輝いた作品です。主演は、ソレンティーノ監督と4度目のコラボレーションになる名優トニ・セルヴィッロ。

ローマという舞台、“俗物の王”を目指しながら虚しさにとらわれる主人公ジェップのキャラクターなどから、ソレンティーノとセルヴィッロのコラボレーションをフェリーニとマストロヤンニのそれに重ねてみる向きもあるかと思いますが、筆者はそういうところはあまり意識しないほうがよいかと思います。というよりも個人的には、そうしたことを意識する以前に独自の世界に引き込まれていました。

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