『ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち』|ニューズウィーク日本版のコラム「映画の境界線」記事

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アメリカ音楽に深く影響を及ぼしていたインディアンの文化『ランブル』

ニューズウィーク日本版のコラム「映画の境界線」の2020年8月6日更新記事で、キャサリン・ベインブリッジ監督の『ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち』(17)を取り上げました。

弾圧されてきたインディアンの文化がアメリカのポピュラー音楽にどのような影響を及ぼしてきたのかを、証言や記録映像で掘り下げていく興味深いドキュメンタリーです。リンク・レイ、チャーリー・パットン、ミルドレッド・ベイリー、バフィ・セイント・マリー、ジミ・ヘンドリックス、ロビー・ロバートソン、ジェシ・エド・デイヴィス、ランディ・カスティーヨなど、インディアンの血を引くミュージシャンたちに光があてられますが、彼らの音楽や物語を羅列したけの作品ではなく、激しい弾圧のなかで、インディアンの文化がどのように受け継がれ、剥奪を免れたのかがしっかりと掘り下げられているところが素晴らしいです。記事では、奴隷制、プランテーション、黒人の歴史や文化との関わりをめぐる独自の視点に特に注目しています。

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アメリカ音楽に深く影響を及ぼしていたインディアンの文化『ランブル』

2020年8月7日(金)より渋谷ホワイト シネクイントにて公開

実在の奴隷解放運動家を描いた『ハリエット』の劇場用パンフレットに寄稿しています

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ハリエットが聞いた神の声とアフリカ文化

19世紀半ばに奴隷州から自由州への逃亡を果たし、秘密結社“地下鉄道”の車掌となって奴隷解放運動家として頭角を現すハリエット・タブマン。彼女の自由への渇望、変容と覚醒を描くケイシー・レモンズ監督の『ハリエット』(19)の劇場用パンフレットに、「ハリエットが聞いた神の声とアフリカ文化」というタイトルでレビューを書いています。

本作では、窮地に陥ったハリエットが発揮する不思議な能力に戸惑いを覚える人もいるかもしれませんが、そのことについては様々な証言が残されています。そして、彼女の深く強い信仰心やニグロ・スピリチュアルが果たす役割とアフリカの口承文化や超自然的な力の信仰を結びつけてみると、その能力がとても興味深く思えてきます。

2020年6月5日(金)TOHOシネマズシャンテ他、全国ロードショー。